第二章 春の息吹
 
花に誘われ 甘美な蜜を求め 花弁の下に集う
 
乱れ咲く花になろうものなら 解けゆくまでも
 
探し呼ばれし春の息吹よ 温かな軌跡をたどりたもう
 
吹き放つ事の如く 声なき響き渡る言霊
 
いざないは尽きぬ 尽きぬは木霊の雫なり
 
途切れしと思えど ふるえる花弁から こぼれ落つや
 
 第一章 春うらら ← BACK  NEXT → 第三章 幾重の導き