第二章 潜伏する本能
 
脳裏に宿る願望が徐々に…徐々に… 埋められてゆく。
 
抵抗も忘れ、肉棒の交代にも気付かず、喘ぎ声さえ消えた。
 
身体はごまかせても、本能はつぶせない。
本能の息吹、赴く。 
 
無毛湿地を乾かすことなく短時間での交代。
 
うごめく指。 花びらほどの指先が
とてつもなく大きな物が覆いかぶさるかのように感じる。
 
見えない… 見たくない… 見たい…
でも、見えないから…いいの。
 
悩めし心が揺れる。 はらはら、ゆらゆら。
 
それを忘れてしまおうと、雄の香りで自分の脳を犯すことにした。
 
何も考えちゃだめ… 赴くまま…
 
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