最終章
 
いただいた希望、ひとつづつ遂行していった。
口の中に出す、というのは面接では微妙に聞いていた事だが、
流れの中の事とはいえ、半分はアクシデント? だったかもしれない。
しかし、出された後、台本などあるわけはないが、
カメラの方に顔を向けて、AVさながらに口をあけてくれたようにも思った。
シャッターチャンスを見逃さなかった。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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冷たい手は胸の熱さ、声にならない声は迷う心。
人は対立因子を持ち合わせ、それが真意の邪魔になる事がある。
胸の内にある感情、外に出せないでいる欲望。
ためらいがちに言うさようなら・・・・ 
オトナだから、という一般意志での制動が働き
本心を人前であらわにする事ができない状況もある。
しかし、胸騒ぎに溺れながらでもいいから道なき未知を行けば、その先には
きっと、想い出になる何かが待っているもの。
それを自身で確かめた、暑ささえ置き去りにしてしまうようなイベントだった。